こんにちは♪ 今日は、すみだ北斎美術館で2021年7月20日〜9月26日まで開催されている「THE北斎 富嶽三十六景と幻の絵巻」をご紹介します。
墨田区は葛飾北斎ゆかりの地です
葛飾北斎(1760-1849)は武蔵国葛飾郡本所割下水=現在の墨田区に誕生しました。
88年間という当時では長命な人生の中で90回以上も引越しをしたそうです。その住まい兼アトリエのほとんどが墨田区エリアで、多くの作品を残しました。こんな様子で下絵を制作していたそうです。
極上の北斎、揃えました
北斎の二大名品が一度に見れます
すみだ北斎美術館が所蔵する二大名品「冨嶽三十六景」シリーズと、幻の絵巻「隅田川両岸景色図巻」を中心に、
人気の高い北斎作品約100点を前期・後期に分けて展示してします。
「冨嶽三十六景」の他に、北斎を代表する三大錦絵シリーズと呼ばれる「諸国瀧廻り」「諸国名橋奇覧」も展示がありました。
富士山、滝、橋とテーマが変わっても北斎の描く風景は独特の世界観がありますね!
また北斎の錦絵「桜に鷹」等の版木を使用した火鉢を初公開
北斎を知る上で重要とされている、一枚摺りの錦絵の版木を使用した火鉢があり、初めて公開されました。
これは錦絵「桜に鷹」の制作に使われたとみられるオリジナルの版木を利用した火鉢です。
「冨嶽三十六景 山下白雨」比較展示(前期)
同じ「山下白雨」でも擦りの状態や使う色が異なることで見えてくる違いが比較できます。
「隅田川両岸景色図巻」約7mの絵巻
約100年間も行方不明だった「隅田川両岸景色図巻」を2015年に墨田区が取得し、現在はすみだ北斎美術館に収蔵しています。
両国橋付近から新吉原へ向かう隅田川両岸の風景と、新吉原の遊興の様子が描かれた639.9cmの北斎の肉筆画に、画中に登場する名所を読み込んだ注文主の烏亭焉馬(うていえんば 1743-1822年)による幅76.1cmの狂文が付いています。
北斎ブルー
北斎の版画の魅力はなんと言っても独特の青色、通称「北斎ブルー」です。
北斎が版画に青を使うようになったのは、版元の企画だったそうです。
「ベロ藍」と呼ばれる西欧からきた染料で10枚のシリーズものを出そうということになり、青1色の10枚のを制作し、それが冨嶽三十六景につながっていきます。
ずっと見ていても飽きない青ですね。
次回の展覧会は「学者の愛したコレクション ピーター・モースと楢崎宗重」が予定されています。
THE北斎 富嶽三十六景と幻の絵巻 展覧会概要
会期:2021年7月20日(火)~9月26日(日)
会場:すみだ北斎美術館
開館時間:9:30~17:30(展示室入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
料金:一般 1,200円 / 65歳以上・大学生・高校生 900円 / 中学生 400円 / 小学生以下無料
※最新情報は、展覧会ウェブサイトまたは美術館にてご確認ください
企画展の他にも葛飾北斎を知ることのできる常設展示があります。
すみだ北斎美術館について
すみだ北斎美術館は東京都墨田区が運営する公立美術館です。
美術館の建物、モダンですね。アルミニウムパネルの外観とスリットが特徴です。このスリットはどこからでも中に入れること、建物全体に「裏」がないところもこの建築のポイントです。
日本を代表する建築家、妹島和世さんの設計です。
コンセプトは「大きな1棟ではなく、スリッ トによりゆるやかに分割された外観とすることで、周辺の下町市街地のスケールとの調和を図っています。」と美術館ページにあります。
アルミニウムの斬新な外観と葛飾北斎は一見、相反するようにも思えますが、江戸時代の当時を想像するとモダンで斬新に写った北斎の絵画との組み合わせに、なるほど、粋だなと感じました。
- 所在地:東京都墨田区亀沢2-7-2
- 交通:都営地下鉄大江戸線「両国駅」A3出口より徒歩5分、JR総武線「両国駅」東口より徒歩9分
- ロッカー:B1Fにあり:コイン戻り式 ¥100(コインお持ちください)
- 写真撮影:展示室内は不可
- 一般駐車場なし
- 休館日はウェブサイトのカレンダーでご確認下さい。
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