みなさま、こんにちは!
前回はアルフォンス・ミュシャ(Alfons Maria Mucha 1860 – 1939)の切手デザインについて記載しましたが、
今日はミュシャの作品や本人がモチーフになっている切手をご紹介します!
ミュシャ以降のチェコスロバキア切手
はじめに、チェコスロバキアの切手を簡単に振り返ります。
アルフォンス・ミュシャはチャコスロバキア建国の1918年〜1920年に切手をデザインしましたが、
その後は加刷(額面を変えて上に印刷)して使われていました。
1940年から1944年はチャコスロバキアから切手は発行されていません。
1945年から切手発行が再開され、大統領や有名人の肖像画やシンプルなデザインが採用されました。
当時切手を手がけた印象的な画家が2人います。
マックス・シュバビンスキー(Max Švabinský、1873-1962)とカレル・スヴォリンスキー(Karel Svolinsky 1896-1896)です。
チャコスロバキアの切手は、画家が原画を描いたものには左下に作者名が印刷されています。
カレル・スヴォリンスキーは絵柄の中に自分の名前を入れたりもしていました。
カレル・スヴォリンスキーについてはこちらもご覧ください。
ミュシャの切手をモチーフにした切手
チェコスロバキア・1958年・切手の日40年
1958年12月18日、ミュシャがデザインした切手が発行されてから40年経った日に発行された切手がこちらです。
チェコスロバキアでは切手の日は独立記念日と同じように大切にされています。
こちらはマックス・シュバビンスキーのデザインです。
ミュシャの『プラハ城』の絵画を「スラヴィア」が見上げているという絵です。
「スラヴィア」はスラヴの理想を女性の姿で象徴したもので、ミュシャの作品に度々登場します。
チェコスロバキア・1960年・アルフォンス・ミュシャ生誕100年
1960年12月18日の切手の日に、ミュシャ生誕100年を記念してミュシャ本人がモチーフになっている切手が発行されました。
こちらもマックス・シュバビンスキーの作品です。
チェコスロバキア・1968年・美術切手・アルフォンス・ミュシャ
ミュシャの作品を美術切手として扱った切手がこちらです。
1968年11月29日発行の美術切手、5枚組のうちの1枚で、『ヒヤシンス姫(1911年)』がモチーフです。
チェコスロバキア・1968年・切手の日50年
独立から50年の切手の日はプラハ城切手2枚が配置されています。
チェコスロバキア・1969年・アルフォンス・ミュシャ
翌1969年7月14日にはミュシャ没後30年として、ミュシャの作品をモチーフに4枚組の切手が発行されました。
リトグラフとして発表された『4つの宝石(1900年)』と『四芸術(1899年)』です。
右上のサイズが大きい切手は、装飾パネル『4つの宝石(1900年)』から『ルビー・アメジスト』
『四芸術』とはダンス、絵画、詩、音楽で、切手には「ダンス(右上)」と「絵画(右下)」「音楽(左下)」がモチーフに使われています。
切手には原画を描いた人、J.Svengsirの印刷があります。ミュシャのオリジナルリトグラフとは少し雰囲気が違いますね。
チェコスロバキア・1978年・切手の日60年
チャコスロバキアの切手発行60周年記念の切手にミュシャの肖像というより似顔絵と、プラハ城がモチーフの切手です。
なんとなく、ゆるい雰囲気です笑
チェコスロバキア・1988年・プラハ国際切手展
1988年は切手の日70年です。この年はPRAGA(プラハ国際切手展)の記念切手として8月18日に小型シートが発行されました。
チェコスロバキア・1990年・美術切手・アルフォンス・ミュシャ
1990年に『スラブ叙事詩』の切手が美術切手4枚組の1枚として発行されました。
『原故郷のスラヴ民族』がモチーフになっています。
チェコ・1995年・切手製造の伝統
1995年1月20に「切手製造の伝統シリーズ」として、ミュシャが1918年にデザインした切手の1つ「新聞切手」がモチーフの切手が発行されました。
チェコスロバキアは、1989年のビロード革命により1990年に複数政党制による自由選挙が行われました。1993年1月にチェコスロバキアはチェコとスロバキアに平和的に分離しました。
チェコ・2000年・アルフォンス・ミュシャ・ブルネット
2000年11月15日に発行された切手は『ビサンティン風の頭部・ブルネット(1897年)』がモチーフです。
構図と色合いが素敵で、ポスティオ・マルシェ開店時から扱った思い出の切手です。
すでに売り切れてしまったのですが、また入手できたら販売したいです!
チェコ・2010年・アルフォンス・ミュシャ生誕150年
2010年にチェコでは初のセルフ糊(シールタイプ)の切手が2タイプ発行されました。
1つは『ジスモンダ(1894年)』が6枚収められた切手帳です。
人気の作品『黄道十二宮(1896年)』もセルフ糊切手です。
オーストリア・2010年・アルフォンス・ミュシャ生誕150年
ミュシャの生誕150年にあたる2010年には各国から記念切手が発行されました。
オーストリアはミュシャに縁のある国です。
『黄道十二宮(1896年)』がきれいに再現されています。
ブルガリア・2010年・アルフォンス・ミュシャ生誕150年
ブルガリアは小型シートを発行しています。
スロバキア・2015年・アルフォンス・ミュシャ
スロバキアのミュシャの切手は2015年に発行されました。
スロバキアのピエシュチャニの高級ホテルEnsana Thermia Palace、レストランドア上の装飾画
「Hail blessed source of health」がモチーフです。
訳すと「恵まれた健康の源を讃える」でしょうか。
スパで患者の世話をする人々への感謝と敬意を表現した絵と解説されています。
「Hail blessed source of health」についてはお客様から情報をいただきました。
ありがとうございました!
スロバキア・2018年・切手の日・アルフォンス・ミュシャ
1918年の切手発行から100年の記念切手です。
チェコスロバキアから分離したスロバキアでもチェコと同じく12月18日は切手発行の記念日です。
スラバ城とミュシャの写真との組み合わせです。
FDCはミュシャが目打ちで表現されています!
チェコ・2018年・プラハ
2018年2月21日に発行の切手は、国際切手展「PRAGHA(プラハ)」の記念切手として発行されました。
チェコ・2020年・切手の日
チェコの切手の日に発行された「プラハ城」モチーフの切手です。
この切手を見ると「プラハ城」がどのようなデザインだったかがわかりますね。
現代の技術でミュシャのデザインが甦りましたね。
1918年に発行された「プラハ城」はこちらです。
フランス・2023年・美術切手・アルフォンス・ミュシャ
美術切手を毎年発行しているフランス、意外なことにミュシャの切手は初めてです。(違っていたら教えてください)
1897年の作品「夢想」がモチーフです。
フランスの切手はドキュマンもあります。額装したらきっと素敵です。
チェコスロバキア、チェコ、スロバキアを中心に、ヨーロッパで発行されたアルフォンス・ミュシャに関連する切手をご紹介しました。
引き続きアルフォンス・ミュシャの切手を集めていきたいと思います。
ぜひ、また見に来てください。
ミュシャモチーフの切手ギャラリー
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
このブログでは手のひらにのるアート「外国切手」を中心に小さなアートをご紹介しています。
SNSもフォローしていただけるとうれしいです!
Facebook postio.news
Twitter @postio_marche
Instagram mylittleart_studio
Pinterest mylittleart_life
☆——————-☆
ポスティオ・マルシェ postio.jp
コメント