今日はフランスで1999年から25年間、毎年発行されているバレンタイン切手をご紹介します!
フランスのハート目打ちのバレンタイン切手
フランスではバレンタインデーは男性が女性にバラの花束を贈りディナーを楽しむ習慣があるそうです。
日本のようにチョコレートを贈るお祭り的な習慣はないのですが、イベントとして大切な日です。
フランスの郵便切手を発行しているLa Postでは、1999年から毎年バレンタインデー用として、ハートの目打ちの切手を発行しています。
1999年・フランス・バレンタイン切手
ハートの目打ちの始まりです♪有名なデザイナーの作品ではなくフランス郵政のデザインで発行されました。
翌年にひかえたミレニアムを祝うような雰囲気がありますね。
この年は額面はフランでした。(3.00フランは当時のレートで約55円です)
(ハートの目打ちでこちらより前に発行された切手をご存知の方、教えてください)
2000年・フランス・バレンタイン切手(ヤン・アルテュス=ベルトラン)
ヤン・アルテュス=ベルトラン(Yann Arthus-Bertrand 1946 年〜)は、フランスの環境保護主義者、活動家、ジャーナリスト、写真家です。
ニューカレドニアのヌーメアから300kmに位置するグランドテール島の西側にあるヴォー(カナック語で「Vook」)のハートの写真がバレンタイン切手に採用されました。
ヴォーのハートはベルトランがユネスコの後援で制作した写真集「空から見た地球」の表紙に掲載されました。
マングローブ林に囲まれた自然の土地で、生態系保護のシンボルとなっています。
2001年・フランス・バレンタイン切手(クリスチャン・ラクロワ)
新世紀の2001年はファッションデザイナー、クリスチャン・ラクロワ(Christian Marie Marc Lacroix 1951〜)のデザインです。
この年から単片切手(バラ)と小型シートの組み合わせで発行されるようになりました。
2002年・フランス・バレンタイン切手(イブ・サンローラン)
2002年はイブ・サンローラン(Yves Saint-Laurent 1936-2008)のデザインです。
モダンで大胆なデザインです。
小型シートの形は正方形とは決まっていなくて、この年は長方形でした。
2003年・フランス・バレンタイン切手(トラント)
2003年はトラント(Torrente)のデザインです。
トラント(Torrente)は、1969年にローズ・トラント=メット(Rose Torrente-Mett)が創業したオートクチュールのブランドです。
日本ではあまり知られていませんが香水はファンが多いそうです。
シートが1枚のデザイン画のようで素敵です。
2004年・フランス・バレンタイン切手(シャネル)
フランスのファッションデザイナーといえばシャネル(CHANEL)、日本でも知られています。
シャネルはココ・シャネル(Coco Chanel 1883-1971)が創業したファッションブランドです。
モノトーンとモチーフ使いにシャネルの雰囲気があふれています。
2005年・フランス・バレンタイン切手(キャシャレル)
2005年はキャシャレル(cacharel)のデザインです。
1958 年に Jean Bousquet によって設立されたフランスのファッションブランドです。
ピンクとミントグリーンの色合いと鳥のイラストがキャシャレルの気分を表現しています。
2006年・フランス・バレンタイン切手(ジャン・ルイ・シェレル)
ジャン=ルイ・シェレル(Jean-Louis Scherrer)はジャン=ルイ・シェレル(1935-2013)が創業したファッションブランドです。
今まで知らなかったデザイナーを知ることができるのも楽しいです。
2007年・フランス・バレンタイン切手(ジバンシー)
2007年は日本でも有名なジバンシー(GIVENCHY)
ジバンシーは、ユベール・ド・ジバンシィ(Hubert de Givenchy 1927-2017)が1952年に創業したファッションブランドです。
アール・ヌーボーのイメージです。
2008年・フランス・バレンタイン切手(フランク・ソルビエ)
2008年はフランク・ソルビエのデザインです。
フランク・ソルビエ(Franck Sorbier)は1961年に創業されたファッションブランドです。
2009年・フランス・バレンタイン切手(ウンガロ)
2009年はエマニュエル・ウンガロのデザインです。
エマニュエル・ウンガロ(Emanuel Ungaro 1933-2019)が1965年に創業したファッションブランドです。
2010年・フランス・バレンタイン切手(ランバン)
2010年はランバンのデザインです。
ランバン(LANVIN) はジャンヌ・ランバン(Jeanne Lanvin 1867-1946)が1889年にパリで創業したブランドです。
2011年・フランス・バレンタイン切手(マウリツィオ・ガランテ)
マウリツィオ・ガランテ(Maurizio Galante 1963〜)は1985年にオートクチュールメゾンを設立したデザイナーです。
自分で色をつけてね、というメッセージが絵で表現されています。
切手に手を加えていいことになっていたのでしょうか・・
2012年・フランス・バレンタイン切手(アデリーヌ・アンドレ)
2012年はアデリーヌ・アンドレのデザインです。
アデリーヌ・アンドレ(Adeline André 1949〜)はフランスのファッション デザイナーです。
2001年以来久しぶりに単片は1枚です。
小型シートはセルフ糊の変わり素材で、貼ると背景は透明になります。
2013年・フランス・バレンタイン切手(エルメス)
2013年はエルメスの切手が発行されるということで日本でも話題になりました。
エルメス(HERMES)は1837年に馬具工房として創業しました。
小型シートは同じ柄のスカーフも販売されました。
2014年・フランス・バレンタイン切手(バカラ)
2014年はクリスタルブランドのバカラ(Baccarat)のデザインです。
1764年、フランス王ルイ15世により、ロレーヌ地方のバカラ村にガラス工場設立が許可されたのが始まりの老舗ブランドです。
白地に細かいゴールドの線が描かれている格調高いデザインです。
2015年・フランス・バレンタイン切手(カステル・バジャック)
2015年はカステル・バジャック(CASTELBAJAC)のデザインです。
2016年・フランス・バレンタイン切手(クレージュ)
2016年はクレージュ(Courrèges)のデザインです。
アンドレ・クレージュ(André Courrèges、1923 – 2016)は、フランスのファッションデザイナーです。
蛍光カラーが使われているかわいいデザインの切手です。
2017年・フランス・バレンタイン切手(バルマン)
2017年はバルマン(BALMAN)のデザインです。
バルマンはピエール・バルマン(Pierre Balmain 1914-)が1945年に創業したファッションブランドです。
ファッションブランドのこだわりを感じるデザインです。
2018年・フランス・バレンタイン切手(ソニア・リキエル)
2018年はソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)のデザインです。
ソニア・リキエル(Sonia Rykiel, 1930 – 2016)が1968年に創業したファッションブランドです。
逝去の翌々年に発行されているので、生前の功績を讃えたものと思われます。
ソニア・リキエルの好んだはっきりとしたストライプが印象的です。
2019年・フランス・バレンタイン切手(ブシュロン)
2019年はブシュロン(Boucheron)のデザインです。
ブシュロン(Boucheron)は、1858年に創業した宝飾品ブランドです。
白地にゴールドが豪華なイメージです。
2020年・フランス・バレンタイン切手(ゲラン)
2020年はゲラン (GUERLAIN) のデザインです。
ゲラン (GUERLAIN) は1828年創業の香水と化粧品のブランドです。
小型シートが少しだけ横長になっています。
2021年・フランス・バレンタイン切手(シャネルNo.5)
2004年に続いて2回目のシャネル(CHANEL)です。
香水のCHANEL No5が誕生から100年の記念も兼ねています。
2022年・フランス・バレンタイン切手(サン・ルイ)
2022年はサン・ルイ(Saint-Louis)のデザインです。
サン・ルイ(Saint-Louis)は、1767年ルイ15世により工房を許可されたクリスタルガラスメーカーです。
2023年・フランス・バレンタイン切手(アニエス・ベー)
2023年はアニエス・ベー(agnès b)のデザインです。
アニエス・ベー(agnès b 1941年〜)はファッションデザイナーです。日本でも長い間人気があります。
シンプルながら、ハートが立体に見えるデザインです。
2024年・フランス・バレンタイン切手(ランコム)
2024年は高級化粧品メーカーのランコム(LANCOME)のデザインです。
ハートとバラがモチーフですが、バラの模様がエンボスになっています。
「La Vie Est Belle=人生は素晴らしい」
フランスバレンタイン切手リスト
1999 | La Post(フランス郵政) |
2000 | ヤン・アルテュス=ベルトラン(Yann Arthus-Bertrand) |
2001 | クリスチャン・ラクロワ(Christian Marie Marc Lacroix ) |
2002 | イブ・サンローラン(Yves Saint-Laurent 1936-2008) |
2003 | トラント(Torrente) |
2004 | シャネル(CHANEL) |
2005 | キャシャレル(cacharel) |
2006 | ジャン=ルイ・シェレル(Jean-Louis Scherrer) |
2007 | ジバンシー(GIVENCHY) |
2008 | フランク・ソルビエ(Franck Sorbier) |
2009 | エマニュエル・ウンガロ(Emanuel Ungaro) |
2010 | ランバン(LANVIN) |
2011 | マウリツィオ・ガランテ(Maurizio Galante) |
2012 | アデリーヌ・アンドレ(Adeline André) |
2013 | エルメス(HERMES) |
2014 | バカラ(Baccarat) |
2015 | カステル・バジャック(CASTELBAJAC) |
2016 | クレージュ(Courrèges) |
2017 | バルマン(BALMAN) |
2018 | ソニア・リキエル(SONIA RYKIEL) |
2019 | ブシュロン(Boucheron) |
2020 | ゲラン (GUERLAIN) |
2021 | シャネル(CHANEL) |
2022 | サン・ルイ(Saint-Louis) |
2023 | アニエス・ベー(agnès b) |
2024 | ランコム(LANCOME) |
フランス・バレンタイン切手ギャラリー(単片)
フランス・バレンタイン切手ギャラリー(小型シート)
フランスのバレンタイン切手、いかがでしたか?
2001年にクリスチャン・ラクロワがデザインして以降はファッションデザイナーを中心に、フランスを代表するブランドがデザインを担ってきました。
1年に1回のバレンタイン切手のデザインに選ばれることはとても名誉なことだと想像できます。
それぞれのデザイナーがブランドイメージを表現した個性的なデザインを切手にしていて、見てるだけで楽しいです。
これからも毎年の楽しみとして更新していきますのでお楽しみに!
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