南青山の3つの美術館を訪問する散歩で1館目はヨックモックミュージアムです。
ヨックモックミュージアムのコンセプト
洋菓子で有名なヨックモック、創業者の藤縄則一氏の「菓子は創造するもの」という想いを受け継いだ藤縄利康氏が収集した、500点以上のピカソのセラミック(陶器)作品を中心に展示する美術館です。
「誰しもが驚きと発見に出会える」を目指して2020年10月25日にオープンしました。
ピカソのセラミック(陶器)作品を収集、展示していることが最大の特徴です。よく考えるとピカソの絵はたくさん見ましたが、セラミック作品をじっくり見たことはありませんでした。たくさんのピカソのセラミック作品に会えると思うとワクワクします。
入り口はヨックモックのオリジナル、ブルーのタイルです。
企画展・ピカソ コート・ダジュールでの生活
オープン記念の展覧会はピカソ研究者による最先端の研究を企画展示を通して紹介する
『ピカソ コート・ダジュールでの生活・ピカソが世界にまいた魔法』です。3つのテーマで展示しています。
- 日用品のかたちの変容
- 芸術生活の変容
- 時代の激動
ピカソがコート・ダジュールという地で様々なインスピレーションを受けて制作した日用品としてのセラミックから、アートとしてのセラミックへ、そして第二次対戦後の平和への想いが込められた作品について展示しています。
セラミックシリーズが生まれた歴史的な背景も知ることができます。
セラミックの作品と写真や映像で当時の生活を映し出すことで、ピカソが生き生きと楽しそうに制作する様子が伝わってきて幸せな気持ちになりました。
2Fは『エディション』と呼ばれるピカソのセラミック複製品を展示しているのコーナーです。
ヨックモックミュージアムはピカソの作品や会場の撮影はNGですが、唯一撮影可能なコーナーです。
2Fから1Fへは外の階段から降りることもできます。階段下にライブラリーが見えます。
周囲は建物がたくさんありますが、上を見上げると空が切り取られたような風景にホッとします。
ライブラリーとカフェは落ち着く空間
このほかに1Fにはライブラリーがあり、鑑賞者は無料で利用できます。
ピカソに関する本がたくさんありますし、人も少ないのでゆっくりできます。
ライブラリーの横、通りに面したところにカフェ、Cafe Vallauris(カフェ・ヴァローリス)があります。
Vallauris(ヴァローリス)はフランス、コート・ダジュールの地名で、ピカソが戦後、セラミック制作に取り組んだ町で、セラミックの作品名にもなっています。
カフェ・ヴァローリスには、ヨックモックグループのハイエンドパティスリーブランド「UN GRAIN(アン グラン)」のミニャルディーズが取り揃えられています。
「art for cafe」というアートキットがあり、¥1,650(税込)です。
第一弾は「世界で1つだけのコースターをつくろう」でした
カフェ・ヴァローリスはカフェだけでの利用も可能です。営業時間は10:00〜17:00なので明るいうちに楽しむカフェですね♪
ラーニングプログラム
ヨックモックミュージアムはラーニングプログラムやアートを楽しむ活動を展開していくようです。2021年4月にはアートセッション「木漏れ日ボトル」の予定があり、私も申し込みました!
小学生向けの「キッズプログラム」や今後はレクチャープログラムやワークショップも充実してくるようです。
最新情報は、Twitterでお知らせしていきます!
ミュージアムスタッフの対応
スタッフの対応はとても親切です。
予約の時間を過ぎそうになったので電話したところ「受付に話を通しておくので安心してお越しください」との言葉にホットしました。(空いている日程だったため可能だったと思います)
また、見学を終えて外に出ようとすると「ビデオはご覧になりましたか?」と声をかけていただくなど、温かい気持ちになれるアットホームな美術館です。
ヨックモックミュージアム概要
☆現在はウェブサイトからの予約制です
- 住所:東京都港区南青山6-15-1
- アクセス:地下鉄線表参道駅徒歩10分、または渋谷から都営バス、新橋駅行き、青山学院中等部前から徒歩1分(往きはバスがおすすめ)
- 開館時間:10:00〜17:00(金〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
- 休館日:月曜日(ただし祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替え期間
- 料金:一般 1200円 / 大学生・高校生・中学生 800円 / 小学生以下無料
- 一般向け専用駐車場:なし
- ロッカー:あり:コイン戻り式 ¥100(¥100円コインお持ちください)
- 写真撮影:企画展の写真撮影は不可でした(2021年3月企画展)
(美術館のロッカーと写真撮影は気になっているので毎回掲載していきます)
上記はブログ更新日現在の情報です。最新情報はウェブサイト等でご確認ください。
ヨックモック本店も寄ってみたい
ヨックモックといえば、ブルーの箱でおなじみですね!
私は子どもの頃、旧タイプのヨックモック缶に自分用の裁縫セットを入れていたのでなつかしい思い出があります。
旧ヨックモック缶 現在のヨックモック缶
ヨックモック本店はヨックモックミュージアムから徒歩10分ほど離れたところにあり、お菓子のイメージどおりブルーの外観です。
南青山のランドマークともいえるこちらの建築は、1978年に現代計画研究所の設計で建築されました。
もう40年以上も南青山の街にあるのです。
コンセプトは「ヨックモックらしさを表現するテクスチャー」「オープンスペースを確保するための形態」でした。
その後何度かの改修、内部のリフォームを経てもこの姿を残していることに敬意を表します。
なんといってもこのブルーのタイル、近くで見ると立体的なのです。
窓枠の部分の役物(やくもの)タイルを写真にとっている人は建築マニアですね。
ヨックモック本店は根津美術館から表参道方面へ向かう途中にありますので、3つの美術館の散歩の帰り道に寄ってみてはいかがでしょうか。
南青山アートツアーは、今回のヨックモックミュージアムからスタート、岡本太郎記念館、根津美術館と続きます。
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